どうも、みーくんです。
私は現在転職活動中であり、より自身の適性に合致する企業を探している状況です。予想以上に苦戦を強いられていますが、企業研究を進めていくごとに多くの知識を得ることができるので、有意義だと感じることもあります。しかしそんな中、活動の意欲が削がれてしまうようなニュースを目にしました。本日はそのお話です。
三菱電機の新入社員が自殺
生産管理システムの開発等を手がける三菱電機生産技術センタ(兵庫県尼崎市)に配属された新入社員が今年8月に自殺したことが判明しました。事件発覚後、兵庫県警察三田署により、当時の教育主任だった30代の男性社員が11月14日付で書類送検されています。容疑は「自殺教唆」。自殺現場には教育主任から「死ね」と言われた旨のメモ書きが残されていたそうです。
三菱電機では、これまでも5人が労災認定を受けており、内2人が過労自殺しています。
企業体質は昭和的であり、ITシステムの導入による効率化が図られておらず、人的リソースが割かれる作業が多かったそうです。
日本の抱える矛盾
まずは、誰もが認める大企業に入社し、今後を期待されていた故人のご冥福を祈念すると共に、そのご家族ご関係者の方々にお悔やみを申し上げます。
テレビCMで放映されている「ニクいね、三菱」が企業自身にブーメランしてくるキャッチフレーズになってしまいましたね。日産のCMでお馴染みの「やっちゃえ日産」の後もカルロスゴーンがやっちゃいましたし、もはや一種のギャグのように感じてしまいます。
和暦が令和になったにも関わらず、会社のために身を捧げるという時代遅れな精神論から未だ脱却できず、過去と同様の失態を繰り返してしまう日本企業は諦観の眼差しで見る他ありません。過労自殺で問題視された電通の件も然りですが、日本企業は労働人口の減少を嘆いている割には将来有望の若者を殺めているという矛盾に陥っています。非正規労働者の増加に代表されるように、人を「会社の歯車」にしか考えていないのでしょうね。
根本的な原因を紐解いていく
精神を病み、生死の境に追いやられる方々は真面目で責任感に溢れています。彼らは常に会社のために自らを犠牲にしており、気づけば「会社に生かされている」と錯覚するようになります。奴隷根性で働くことが美徳であると洗脳されるのでしょう。自殺教唆をされて、素直に自殺するところから考えても、上長の操り人形であったことは容易に想像できます。
ゆえにその場から逃げるor内部告発するという方法はとれなくなります。三菱電機ほどの大企業に入れば、レールからドロップアウトしたくないという考えが芽生え、波風立たせたくないという思いから従順になってしまうのです。日本社会では個性を埋没させ、組織の中で円滑に立ち回れる能力が求められますので、その風潮が人を殺めてしまったと考えることもできますね。
企業体質としては、「労働集約型産業」の撤廃ができていない、そもそも撤廃できないことが現状にあると思います。AIによる労働力代替の可能性が騒がれて久しいですが、日本企業の保守的な姿勢では大きな変化は望めないでしょう。ゆえに、このような事件は今後立て続けに発生すると思います。
自らの身を守るために
そのような中、我々にできることとしては自らの身を守るための考え方を持つことです。
人生論は個々様々ですが、自分の身体が一番の資本であり、そこを踏み違えるべきではありません。「仕事」を義務感のように捉えず、まずは自分が成し遂げたい目標を見つけた後、それに向かって「会社を手段として利用する」という心持ちでいれば自らの身を投げ捨てる選択は取り得ないのではないでしょうか。定年まで会社に勤めるべきだという固定観念はすでに過去のものであり、人材は今後流動的になることが予想されます。社会に搾取されないためには、適度に不真面目になる必要があるのです。
また、経団連が終身雇用の崩壊を正式に言及したことで、大々的にリストラが横行するでしょう。そのため、会社に属さなくても生計を立てていけるよう「個人として稼ぐための力」を伸ばしていく必要があるように思います。