みーくんの思考世界

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【労働生産性】中小企業は悪なのか

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どうも、みーくんです。
つい最近年が明けたと思いきや、もう2月に突入してしまいましたね。2月は28日で終わってしまうので体感的にもっと早く過ぎてしまうでしょう。時間は有限なので大切にしていきたいものです。
さて、今回はビジネスニュースサイト東洋経済オンラインから気になる記事を見つけてきましたので、それに関する概要と私の所感について述べていきたいと思います。

※論者は小西美術工藝社社長のデービッド・アトキンソン氏です。

※概要については、一部補足箇所があります。

 

概要

ついに日本の労働生産性の低さを科学的に証明できた。きっかけは2008年にカナダの中央銀行が発表した論文。小規模な企業で働く人の割合が多ければ多いほど、1人当たりの生産性が低くなる。全企業のうち、中小企業比率が高いか低いかということではない。
まず日本の労働生産性の低さをGDPの観点から概観する。世界経済フォーラム(World Economic Forum, WEF)が試算した世界の競争力ランキングは以下の通り。

 

・日本は5位
・スペインは28位
・イタリアは31位

 

次に2016年に世界銀行が発表した労働者1人あたりのGDPを見てみる。

 

・日本は29位
・スペインは25位
・イタリア19位

 

したがって、日本は競争力は高いものの、それに見合った価値を創出できていないことがわかる。
これらのデータを踏まえた上で、OECD(Organisation for Economic Co-operation and Development,経済協力開発機構)が発表した各国における20人未満の企業に勤める人の割合と全人口における労働生産性を見てみる。

 

・日本
人口:約1億人
20人未満の企業に勤める人の割合:20.5%
全人口における労働生産性:42,659ドル

・スペイン
人口:約4,500万人
20人未満の企業に勤める人の割合:27.3%
全人口における労働生産性:38,171ドル

・イタリア
人口:約6,000万人
20人未満の企業に勤める人の割合:30.9%
全人口における労働生産性:37,970ドル

 

現に、統計局のデータによると、日本では500人以上を抱える企業よりも、500人未満しか所属していない企業の方が全労働者における雇用者数が多いという結果になっている。それほど、中小企業や零細企業に労働者が集中しているということ。

 

所感

それでは、何故大企業で働く人の割合が多い国ほど1人当たりの生産性が高くなるのでしょう。むしろ、大企業ほどスピード感に欠け、無駄なプロセスが多い分時間的コストが高い気がしますけどね。また、経済成長って市場競争によってもたらされるので、競争主体(=中小企業数)が多いほど活発化するのではないでしょうか。そのため、中小企業同士で合併するメリットには疑問符がつきます。そもそも、企業規模が生産性に一意に影響すると断定してしまうのは、危険な気がします。
そもそも、GDPを求めるときはざっと以下のような計算式になります。


GDP=最終消費支出+民間投資+在庫品増加+輸出-輸入


財務省の『貿易統計』によると、日本の輸出額と輸入額は以下のようになっています。

 

2010年時点:
輸出額約67兆円
輸入額約60兆円

2017年時点:
輸出額約78兆円
輸入額約75兆円

推移:
輸出額約11兆円増加
輸入額約15兆円増加

 

グローバルノートの『世界の貿易依存度』では、日本の輸出に依存している割合は27.45%であり内需国家なのに、蓋を開けてみると輸出額の方が多く貿易黒字なんですね、意外です。しかし推移という観点では、輸出額の増加分より輸入額の増加分の方が大きいんですよ。したがって、上の計算式に当てはめてみたときにGDPが低くなるのは当然の帰結ですね。
また、労働生産性を上げるには、労働人口を減らせばいいんですよ。そこで、AIに代替させるという手段があるわけですが、今の日本のAI導入状況を見ると5.0%と保守的ですよね。従ってGDPの計算式での民間投資が少なくなるのでその分GDPも減少します。
あとは日本教育の問題と文化の問題じゃないですかね。「習ったこと以外のやり方は認めない」と刷り込ませる日本教育の現状。効率よりクオリティを意識する過剰品質。この2つとの相関性は高いのではないかという「予想」です。