歳を重ねて変化する楽曲の表情
''どれくらいの値打ちがあるだろう? 僕が今生きているこの世界に
すべてが無意味だって思える ちょっと疲れてんのかな''
''期待することにイヤんなって 孤独になったけれど
でも諦めたつもりじゃなかった''
上はMr.Childrenの「HANABI」、下はYUIの「My Generation」から引用した歌詞である。
私の心情の機微が見事に表現されている。この歳になって歌詞に深みを感じられるようになった。
子供の頃は、いわゆる疾走感のある楽曲ばかりを聴いており、歌詞の意味は二の次だった。当時の私では、歌詞の重みを理解するには人生経験が浅かった。
しかし、不思議なもので楽曲というのは、年齢を重ねるごとに表情が変化する。「それだけ自分が大人になれたってことか」と妙に安堵しながら丁寧に歌詞の意味を反芻する。
楽曲というものは、人それぞれ自分の世界観を投影できると思っている。その時、感じた喜怒哀楽がメロディーラインに載せられる。そのため、一種の人生観が反映された楽曲が出来上がり、それを聴くことで人は心地よさを感じる。
その「自由度」があるからこそ、人は楽曲に愛着をもつのだろう。そのため、楽曲に新旧は関係なく、決して色褪せることはない。
どんな局面でも、無駄な経験じゃなかったと胸を張れるように今を生きていきたい
「今はつらいと感じているかもしれないが、それが後の人生における糧となるかもしれない」そういう思考を持ち続けたい。どんなに紆余曲折な道のりであっても、それは誰も経験することのできない自分だけの人生なのだと胸を張りたい。生き方に正解なんてない。結局、正解は誰かに決められるものではなく、自分で決めるものだ。
なんてクサいセリフを吐いてしまったが、そうやって自分を奮い立たせることで、毎日に彩りを与えている。
皆さんの日常も、豊かな色彩で彩られますように。